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青少年海外派遣
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「カオニャオ」の香りによせて 高等学校2年     

 今年の夏、私は鹿児島県青少年国際協力体験事業でラオスへ行きました。海外に行くのは初めてで、こんなにも早く海外へ行くとは私自身思ってもいませんでした。
 朝早くに鹿児島を旅立ち、福岡国際空港からタイの空港を経由して、夜遅くにラオスのワットティ国際空港に着きました。そこには日本とラオスの国旗が並んだモニュメントがありました。それを見てとても驚きました。この空港が日本のODAで作られたことを後になって知りました。研修中、何度も似たようなモニュメントを見て、ラオスの人々の感謝の気持ちが感じられました。一方で、支援されることに慣れてしまったラオスの現状を聞いて、少し複雑な気持ちになりました。

 ホームステイ先であるポーン村の人々は私達を温かく迎えてくれました。ホストファミリーのところに近所の人がよく遊びに来たので、村の温かさが感じられました。
 ラオスの人々はあまり英語を使わないと事前に聞いていたのですが、ポーン村の人々が意外と英語が話せたので驚きました。村の子供達の中には夜間学校で英語を習っている人もいて、英語が得意でない私はもっと頑張らなければ、と思いました。女性に英語を話せない人が多かったので、教育の格差のようなものを感じました。
 
ホームステイの初めからほぼ毎食「カオニャオ」と言うもち米が食卓に並びました。「カオニャオ」は、どこか懐かしく自分を安心させてくれて、とても好きになりました。 ホームステイ3日目、その日の研修を終えてから団員のみんなでポーソ村近くの沼に連れて行ってもらいました。沼に向かう途中、まだ青々とした稲が広がる田園風景の中では、「カオニャオ」の香りがしました。ラオスの温かさとゆったりとした雰囲気を想起させる「カオニャオ」の香りに私は感動しました。
 
現地研修では、ラオスで青年海外協力隊として活動している方の話を聞くことが出来ました。最も印象的だったのはPCインストラクターの方の話でした。その活動内容には、ラオス人のPCスキル、情報管理技術向上だけでなく、ベトナム戦争時の不発弾の情報管理も含まれていました。50年ほど前に落とされた爆弾が今もなおラオスの人々を苦しめている。人を苦しめるのは戦争中だけではないことが分かりました。
 
また、青年海外協力隊の方々の話を聞いて、文化、歴史、価値観の違う外国人に自分達が大切だと思っていることを伝えるのは難しいと分かりました。だからこそ、それを乗り越えて活動している青年海外協力隊の人たちはすごいと思いました。今回、事前研修等でラオスについて調べ知ったつもりでしたが、その知識は経験とは違うものでした。体験することの大切さを学んだ研修でした。

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