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異文化の旅:海外派遣を通して
高校1年

今年の夏、私は霧島市が実施している海外派遣事業に参加し、マレーシアのマラッカ州と首都クアラルンプールに8日間滞在しました。マレーシアは、日本とは地理的にも歴史的にも異なる背景を持ち、文化的な違いが多く見られました。特に印象に残ったのは、宗教と社会の価値観に関する体験です。
 マレーシアは多宗教国家であり、イスラム教、仏教、ヒンドゥー教、キリスト教などが共存しています。国民の約60%がイスラム教徒であるため、日常生活にはイスラム教の教えが深く根付いています。例えば、食文化においては、イスラム教徒は豚肉を食べないため、ハラルマークが見られる場所が多く、独立記念日のお祭りでも豚肉を使った料理は一切見かけませんでした。また、公共施設やホテルには礼拝用の部屋が設けられており、イスラム教徒がどこでも礼拝できる環境が整えられていることに感銘を受けました。
 訪れたブルーモスクやピンクモスク、バトゥ洞窟では、女性の肌の露出が禁じられており、入場前に全身を覆うガウンやローブ、ヒジャブを借りて身に付けました。これらのモスクでは、金曜日に多くのイスラム教徒が集まって祈りを捧げており、特にブルーモスクは最大二万四千人を収容できる広さでした。これらの宗教的な風景を目の当たりにすることで、マレーシア社会の宗教的多様性とその共存のあり方に触れることができました。
 次に、社会の価値観についても深い印象を受けました。マレーシアは家族やコミュニティを重んじる社会であり、協調性や礼儀を重視しています。この点で、私は日本との共通性を感じました。特に、現地の人々の温かさと親切さには驚かされました。ホストファミリーはもちろんのこと、通りすがりの人々までもが食べ物や飲み物を気軽に差し出してくれ、見知らぬ私にも優しく接してくれました。このような経験を通じて、マレーシアが異なる宗教や文化を持つ人々が共存できる理由を理解できた気がします。
 この派遣事業を通して、教科書や本だけでは知ることのできない現地の生活や文化を直接体験し、他国との違いを学ぶことができました。同時に、日本とマレーシアが共通して持つ優しさや温かさを再認識し、それを見習いたいと感じました。今回の貴重な経験を提供してくれた親や霧島市国際交流協会に心から感謝するとともに、学んだことを友人や後輩に伝え、鹿児島とマレーシアが良好な関係を保つために少しでも貢献していきたいと思います。


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